少女まんが館前

奥多摩の入り口、西多摩は秋川渓谷最東部にある少女まんがの私設専門図書館「少女まんが館」のブログです。TBとコメントはスタッフ承認制にさせて頂いてます。
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小説「トーマの心臓」

最近、本屋にふらりとはいったらば、新刊コーナーにありました。 萩尾望都原作・森博嗣氏による小説「トーマの心臓」。なるほど、この作品は、小説にするとおもしろいかもしれないと、即座に思いました。

装幀がすばらしくて、買ってしまいそうになりましたが、思いとどまり、だけども、数日後、買ってあっというまに読んでしまいました。

最初はちょっとはいりずらい文章だったんですけど、簡潔で翻訳調の文章が、とても心地よくなってきて、最後まで一気読み。場所や時間があまり特定されないように、とてもうまくイメージと心象風景が言語化されていました。余分なものをそぎ落とし、「トーマの心臓」が肝の部分のみが、オスカーの独白によって、言葉によって再構築されているという世界。

オリジナル「トーマの心臓」を、中学生の時に数え切れないほど読み返した身に、同じ読後感が残りました。哀しいけど、少しだけ明るい希望が残る……ような、うーん、すばらしい!

再び、オスカーやユーリやエーリクの心に接することができた。それはマンガ作品よりもずっと身近に……と思ったのでした。

絵や映像の伝達力は強力だけど、実は、言葉のみのほうが、ストレートに伝わることがあるというようなことを考えます。言葉の力は、実は、どんな武力よりも強いのかもしれないと、ま、「ペンは剣より強し」なんてことわざがあるけど、このことわざはなんかかっこつけていてなんだかなぁと思っていたのだけれど、武と言語というレベルの差はあるのだけど、言葉というコミュニケーション手法の力強さを再認識するこのごろでございます。(大井)




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